愛車の供養について
日本においては世の中にあるすべての物に神様が宿るという精霊信仰が古くから持たれてきていますが、特に長年使用してきた愛着の品ということになるとその思いはより強くなるようです。
「遺品供養」といった名目で、故人が生前に愛用してきた品物を一旦供養をしてから処分ないしは売却をするというお寺も全国にあります。
都市伝説怪談においても「バイクに憑く霊」というのは比較的メジャーなお話であり、呪いのバイクが次のオーナーを不幸にするといった話は誰しも一度は聞いたことがあるのではないかと思います。
そこまでおどろおどろしいものでなくとも、長年乗ってきたバイクを廃車にする時にはそれまでの生活をともにしてきたというねぎらいの意味も込めて何らかの供養をしてあげたくなります。
人やペットなど親しかった生物が亡くなったときにお葬式をするような感覚で、長年乗ってきた愛車を供養してあげることで元オーナーにとっても心が安らかになるのではないかと思います。
特に形式などにこだわりがないという人であれば、自宅で親しい人などを招いてお別れ会を開いたり、自宅ガレージなどで手を合わせてお香を添えるといったことをしてもよいでしょう。
より本格的な供養を希望するのであれば、まずおすすめになるのが全国にある愛車供養の神社・お寺です。
全国には交通安全に強いご利益のある神社やお寺がいくつかあり、自動車を使って仕事をしている人などが頻繁に祈祷を依頼しています。
有名なところとしては全国で最も古くから交通安全の祈祷をしていると言われる「成田山不動尊」などがあります。
自動車のお祓いを「車祓(くるまばらい)」として専門に受け付けている神社もあるので、最寄りの場所で調べてみるとよいでしょう。
愛車の供養をするメリット
車祓のために神社を利用する場合には、事前に予約をしたのち神社の境内の中で祈祷を受けます。
このとき「初穂料」(神社)、「祈祷料」(寺院)がかかりますが、一般的には3000~10000円くらいが相場となっているようです。
通常の車祓は新たに自動車を購入した時や、毎年の御年始に交通安全を祈願するために行うものですが、廃車が予定されている車の場合はこれまで使用してきたことを偲んで感謝をするということが目的になります。
改めて愛車を供養してみることで、それまで乗ってきた中での事故やそれに近い経験なども思い起こされてきます。
新しく買い替えをするという人ならばなおのこと、それまでの車体をきちんと供養してあげることにより気持ちを新たに安全運転を心がけていけるのではないかと思います。
特別に「車祓」をしていないという神社・寺院であっても、通常のお祓いで受付をしてくれることもありますので菩提寺がある方は先に尋ねてみてもよいかもしれません。