驚くべきニュースが静岡の郵便局で判明
廃車にした原付バイクに、別のバイクのナンバーを付け替えたうえで使用していた、というニュースが流れてちょっとした話題となりました。
このニュースが話題になったのは、これを行ったのが郵便局であったこと、しかも上司が部下にそのバイクを運転させていたことが原因でした。
これが原因で、静岡県内のある郵便局の局長が書類送検されました。
問題なのは、廃車された原付バイクに故障で使えなくなってしまった別のバイクのナンバープレートを付け替えて使っていたことです。
つまり二重の意味で、「本当なら使えない」バイクを再利用していたことになります。
当然のことながら自賠責保険にも加入していませんので、万一運転中に事故でも起こした場合にはどうなっていたのでしょうか?
リスクを想像するだけでも、「どうしてこんなことをしたのか?」と驚かされます。
しかもこれは2022年5月から複数回行われていたらしく、日常的なものになりかけていた可能性もあります。
2023年5月に日本郵便東海支社が情報提供を受け、警察署に相談したことでこの問題が表面化することになりました。
なぜこのようなことが起こったのか?動機について
書類送検を受けた局長は、バイクが故障していて不足しており、1台でも多くのバイクを使いたかったと述べているそうです。
つまり、これは単純に不謹慎な出来事で済ませられる問題ではなく、さまざまな業種で状態化している業務環境の問題が関わっていることを意味しています。
こなさなければならない業務がたくさんあるのに、それに対応する人・物が十分に揃っていないという問題です。
「猫の手でも借りたい」という言葉があるように、この場合は廃車したバイクの1台でも借りたいという状況に陥っていたのでしょう。
もちろん、だからといって今回の出来事が許されるわけではありませんが、「こんなことはやってはいけない」で済ませることができないのも明らかです。
日本郵便東海支社は今回の出来事に対して「今後の捜査を待って厳正に対処したい」とのコメントを発表していますが、単に問題を起こした局長を処罰するだけではこの問題は解決したとは言えないでしょう。
日本郵便全体で、改めて問題の検証や再発防止に取り組んでいく必要がありそうです。
それにしても、廃車したバイクに別の、それも故障したバイクのナンバープレートを付け替えて使うという考え方に驚かされます。
郵便局員が使っているバイクが、そのような危険がともなうものとは誰も思わないでしょう。
これは他の人・企業でも、その気になれば同じことができてしまうと思わせてしまう点でも大きな問題といえるでしょう。
今後このようなことが起こらないよう、郵便局はもちろん、さまざまな業種で労働環境の改善を進めていく必要があるのかもしれません。